【翻訳】 PV’s Playhouse - Why Esper?
2013年11月9日 翻訳
PV’s Playhouse - Why Esper?原文↓
http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-why-esper/
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa(PV)
06/11/2013
こんにちは!
ご存じの方も又そうでない方も、僕は先週のGPサンティアゴ(チリ)でエスパーデッキを使って、トップ64位という成績を収めました。僕はエスパーが今のフォーマットで最高のデッキだと確信しましたし、またこれからも使っていこうと思ってます。そう判断したので、今回はトーナメントのレポートのコラムより、デッキについて掘り下げて書く事にしました---僕のカード選択と同型戦の立ち回りの注意点についてです、これは実際かなり複雑で直感的に理解し辛いかもしれません。これはレポートではないと言いましたが、GPサンティアゴが素晴らしかった事は語っておかなければならないでしょう---トーナメントエリアは快適でしたし不合理な遅延もありませんでした。前回のGPサンティアゴ(もしくはGPリオ)より確実にステップアップしていました、これからも中南米のGPで続いて行ってくれる傾向である事を願っています。
話を戻しましょう。では、何故エスパーなのか?
もし貴方が僕の2週間前のコラム(http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-standard-after-louisville/)を読んでいるのであれば、赤単がフォーマットの良い位置に付けていると僕が述べた事を覚えているでしょう(因みに今でもそう思っています)。またこうも述べていたのが、「もし今すぐトーナメントに参加しなければならなくなったら、エスパーを選ぶでしょう」とね。エスパーは自分にとって回しやすいデッキだと感じました---僕にはエスパーの知識と経験がありますし自分のプレイスタイルがアグレッシブなデッキよりコントロールデッキの方が馴染んでいると思ったからです。今現在において、こうも考えるようになりました、エスパーは孤立する程強力なデッキになるという事です。僕はエスパーにとって逆風であった去年一年間ずっと使い続けてきました、それに比べれば(異論はあると思いますけど)間違いなく今一番良いデッキであるエスパーを使わない理由が無いですよね。
エスパーの利点は全てのデッキに対して良い試合が出来る事です。絶望的なマッチアップが存在しません---ペアリングで当たったデッキに対して「マジかー何でこのデッキと当たるかな~、これ以外だったら他のどのデッキと当たってもいいのに~。」という感じのね。またエスパーでは試合自体が不利だと感じる事も無いと思っています---全てのマッチアップは最低でも五分五分でしょう。一方で、有利なマッチアップでは、もっと勝率が上がります。トーナメント中確実に何人かは貴方と当たりたくないプレイヤーが存在するでしょう。これは例としてですが、実際サンティアゴで、僕は青白信心デッキを使うプレイヤーと戦う事になりました。彼は勝つのが絶望的なマッチアップだと愚痴を述べていましたよ。こういう事象はエスパーで起きません。
(2週間前の)同じコラムで僕が青黒にも挑戦したいと述べていたと思います。実際青黒を使いデイリーイベントに出て対戦動画(http://www.channelfireball.com/videos/channel-pv-standard-ub-control/)まで残しました。しばらくこのデッキに取り組んだ後(最新版では《夜帷の死霊》をメインに仕込んでます、何においても青黒の価値はこいつを使う事にあります)、エスパーの下位互換であると判断するようになりました。エスパーが良いデッキ足りえるのは、数あるコントロールデッキの中で最もコントロールの王道を行ってる事です。これはエスパー以外のコントロールを使われる場合の疑似ミラーマッチで実際大きなアドバンテージが得られます。対戦相手の除去が死に札になる一方で、貴方が使うのは有効になるからです。このマッチアップでは対戦相手のクリーチャーは平凡な生物に成り下がります、何故ならこちらに大量の除去が入っているからです。しかし相手としてはクリーチャーで殴るしか勝ち手段が無いにも関わらずこちらがメインに取っている《スフィンクスの啓示》で有利になります、それに反して彼らがアグレッシブなデッキに対して割いているスロットの如何なるカードもこちらには上手く機能しません。青黒を使っている場合、自分がコントロールデッキにも関わらずコントロールされる側に立つことになります;《夜帷の死霊》や《波使い》のようなクリーチャーをプレイせざるおえず、これらは除去の的となるからです。以上の観点から、青黒がエスパーより十分なアドバンテージを持っていると考える正当性を理由づけ出来なくなりました。
以下のリストが僕が実際使ったものです。↓
WUB Esper-control
0×《予言》
え~と、単純明快な理由として、《予言》が糞だからです。このカードは超絶ガッカリ性能なんです---3マナもかかるのにどんな状況でも盤面に影響がありません、早いデッキ相手だと特にそうです。序盤で唱える事は叶わないですし、後半であれば他にもっとよいカードが存在します。序盤に土地を引く必要性があるという意見があるのは承知していますが、存在意義は本当にただそれだけです。だけど占術土地が《予言》と同じかそれ以上の役割を果たしてくれると思っています。だから結果的に0枚の運用となりました。
6×《占術土地》
占術土地はエスパーでとても上手く機能してくれます。歴史的に見てもこの手のデッキは2つの大きな問題点がありました:1.早いデッキ相手に序盤もたついて対応できない事(即ち毎ターン土地を置けなかったり、遅すぎたり、《評決》の為の白白が用意できなかったり、等々)と、2.遅いデッキ相手で勝ちを落とすケースで不要なカードを大量に固め引く事です。占術土地はその両方の問題をタップインを代償に《予言》と同等の働きをしてくれます。特にエスパーでは上手く働きますがその理由は、エスパーに入っているカード達がそのゲームがどのタイミングにあるかによって強さが大きく変動するからです。遅いゲームであれば《スフィンクスの啓示》は10点かもしれませんが、土地もしくは《破滅の刃》は0点かもしれません。他のデッキだとこうはなりません変動してもせいぜい4~6点を行き来する程度でしょう。
ではそんなに良いなら何故6枚しか運用していないのか?まあ、その理由は自分の動きをあまりもっさりさせたくなかったからです。過去の中南米のGPの傾向としてアグロとミッドレンジデッキがとても多く、自分が死なない為に3ターン目に単体除去を、そして4ターン目に《至高の評決》を必ず打ちたかったのです。また一定枚数の《燃え立つ大地》が存在するとも考えていました。この点については僕が間違っていたと思います。テストプレイでは、土地がタップインで動けなくて困るという事象は殆どおきませんでした。なのでもっと増量して良かったと思います。実際負けた試合は色マナトラブルとカードの質が要因でタップインが遅すぎた事ではありませんでした。トーナメントが終わった今ではより多くの占術土地が欲しいと感じています。今なら8枚全部搭載するでしょう。
占術土地を運用するに当たって注意点は、必ずしも1ターン目に置く必要が無いという事です。勿論1ターン目に置いてもそこまで悪い働きはしませんよ。ただ困った状況になった場合に占術土地を置くようにしましょう。アドバンテージを得る手段は後半でタップリあるわけですから。自分がもし後手の場合、ほぼ確実に1ターン目に置きます。対戦相手の置いた最初の土地だけで十分過ぎる情報を得られるからです。GPの間、私が後手1ターン目に占術土地を置かなかった試合はたった1回で、相手が《凱旋の神殿》からスタートした時だけでした。対戦相手のデッキがナヤなのかコントロールなのか判断がつかず、必要なカードが分からなかったからです。自分が先手の場合は追加の土地が必要になるか今すぐタップインしなければいけない場合のみです(それは即ち手札にアンタップインできる土地が1枚しか無い事を指します)。
2×《破滅の刃》、2×《肉貪り》
多くの人達が《究極の価格》の方が優れていると言うのを聞きますが、僕は一つの大きな理由でこのカードが嫌いです:《究極の価格》では《変わり谷》が殺せない!(無色は単色ではないんですよね)。《変わり谷》を採用している多くのデッキに対して、あの土地を殺すのにインスタントタイミングの除去が必要になります。何故ならラスゴで流したり《拘留の宝球》で除外したりする事ができないからです。そういった状況で《究極の価格》は具合がよろしくありません。確かに《破滅の刃》で殺せない幾つかのクリーチャーに対処できます(主な対象は《群れネズミ》、《アスフォデルの灰色商人》、《冒涜の悪魔》等です)だけどこれらのクリーチャーは単体除去が本当に必要な相手ではありません---デッキに入っている他のカード達で対処する事が可能だからです、しかも十分にね。それにもし万が一これらのクリーチャーが1~2ターン生き残ってしまったとしても試合終了というわけではありません。もし自分が毎ゲーム黒単と当たると知っていれば、《破滅の刃》は使いません(それでも《究極の価格》より機能する場合があります、何故なら黒単も《変わり谷》を採用しているから)。それでも《破滅の刃》はより万能なカードです、《ボロスの反攻者》、《凍結燃焼の奇魔》、そして《審判官の使い魔》(笑わないで下さい!候補に挙がるんです!)、《炎樹族の使者》
、そしてメタ外の《自由なる者ルーリク・サー》なんかを殺せるメリットは《究極の価格》を採用しているのが馬鹿らしく感じる程です。
《肉貪り》は2種類のカードに対して採用しています---《夜帷の死霊》と《ヴィズコーパの血男爵》です。他にも2ターン目の《群れネズミ》や《森の女人像》も殺ろうと思えば殺れます、又かなりニッチなシチュエーションではありますが自分のクリーチャーを食べてライフを得るという手段も持ち合わせています。メインデッキで相手の《ヴィズコーパの血男爵》はそこまでやっかいなクリーチャーではありません、特に打つ対象がないはずなので1枚に対して《至高の評決》を撃つのも躊躇いませんが、同型相手のサイドボード後に《至高の評決》を大量に残したくはないのです。メインから《肉貪り》を取る事でそれを残して対処する手段を持ち合わせる事になります。勿論(自分のように)サイドボードから《夜帷の死霊》入れてくるプレイヤーにも対処可能です。
4×《拘留の宝球》、2×《英雄の破滅》
僕は《英雄の破滅》が好きです、ただ4枚の《拘留の宝球》が必須パーツである以上3マナ域の単体除去はこの枚数が限界です。《拘留の宝球》は《変わり谷》を殺せず《突然の衰微》や、《漸増爆弾》、その他諸々によって破壊されます。それでも《地下世界の人脈》、《タッサの二叉槍》、《エレボスの鞭》、そして全ての《神》に対処できるのは十分な価値があると思っています。『同じ名前を持つ全てのカードを殺す』効果は同型戦においてやっかいな事になるかもしれません、それでも相対的に見てもプラスの能力です。相手の《思考を築く者、ジェイス》を倒したい時や、こちらの《思考を築く者、ジェイス》を守る為にトークンや同名の軽量クリーチャーを排除する事ができるからです。自分のデッキの中で《拘留の宝球》が間違いなく『最高』の単体除去です、無駄遣いしないように気を付けましょう---《拘留の宝球》でしか対処できないカードが存在します、だから最終手段として運用してください。
0×《悪夢の織り手、アショク》
実際今のメタゲームで《悪夢の織り手、アショク》はかなり好みです;どのデッキに対しても初手に居てうれしいですしミッドレンジ相手は正に悪夢そのものです。実は同型戦ではそこまで強くありません、《アショク》が倒れるとそれまでの効果が無駄になってしまうからです。依然それでも良い二の矢である事は変わりませんから序盤の脅威としてプレッシャーをかけてどこかで相手に動く事を強要できます、それに山札を削る能力で《霊異種》がめくれて勝ちをもぎ取る事もあるでしょう。《悪夢の織り手、アショク》に問題点もあります、後手では弱いですし後半引いてきた時に空気になりがちです、それでも多くのデッキに対して効果的に働くでしょう。
さて、《悪夢の織り手、アショク》が良いと判断しているのに何故僕が入れていないのか?それは、他の仲間達全員がこいつを弱いと言ったからです。僕の仲間が誰一人としてプレイせず且つ弱いと言ってるカードを、意見を聞かず使用するのはあまりにも尊大だと思います---勿論見聞の広い人達と沢山議論を交わした結果ですよ。時には自分が間違っていて他の人が正しいと認める事は大切です。僕の直感的に、このカードは良いと思っています。他の意見が出てくるまでこのデッキに入れて改良を施そうと思っています、ただGPまでにそれをする時間が無く『安全策』としてプレイしない事を選択したわけです。このカードをプレイするべきかどうか推奨はできませんけど、多分上手く働く可能性があると思うし、もし貴方が入れて使うのであれば全力でサポートします。
2×《ヴィズコーパの血男爵》
このカードは必須パーツというわけではないと思います、ただ対戦相手に黒単が大量に居る場合は強いです。他のデッキにも時たまびっくりするぐらい強いシチュエーションが存在します(青黒、緑白、その他諸々)、そして弱いケースが珍しいです、なのでデッキに入れる事にしました。プレイヤー達は環境に適応しはじめていてより多くの《肉貪り》と《遠隔/不在》を取るようになってきました、それでも依然として使うに値するカードだと思っています。もし使いたくない場合は代わりに追加の6マナ域を加えましょう、そうする事で速やかに相手を殺す事が出来ます。
4×《スフィンクスの啓示》、1×《霊異種》、1×《太陽の勇者、エルズペス》
僕はこのスロットのカスタマイズが容易だと思っています;ただ合計で7枚以上はプレイしたくはないです、2枚の《血男爵》を入れてる場合は特にですね。《啓示》を1枚抜いて2枚目の《霊異種》か《太陽の勇者、エルズペス》に充てるのはありです。《啓示》はもっとも『全部入り』なカードです---多くのマッチアップに有効で悪い場合がほとんどありません(たまに1枚サイドアウトしたりしますが)。《エルズペス》はミッドレンジデッキ相手により効果的です、ただ今の環境は半分のデッキが《英雄の破滅》を使ってくるので強さが半減しています。《霊異種》は同型戦においてもっとも強力なカードの一つです、貴方が追加して2枚にするのもありだと思いますが、それでも《スフィンクスの啓示》の方が強力です。
サイドボード
3×《夜帷の死霊》
《死霊》は実に良く機能しました。サイド後に多くの人達がこちらに対して一定量の除去を減らしてきます(自分が《ラス》を減らすのと同様にね)。なのでサイド後にはグッと生存率が上がりますし、一度生き残ったら最後目覚ましい活躍をしてくれます。又このカードは相手の《死霊》や《チャンドラのフェニックス》に対してブロッカーとしても機能します。緑や白単以外のほぼ全てのデッキに対してサイドインします。4枚目を入れるのも吝かではないですね。
2×《群れネズミ》
このカードは対黒単に用意しました、また同型にも強くどんなマッチアップでも時間が無く素早く相手を倒したい場合に入れる事が出来ます。私はGPで《ネズミ》1枚で黒単に勝った試合がありました、ただ他に対してどれだけ有効なのか確証が無いためサイドボードに取り続けるか疑問です。特に相手が複数枚の《強迫》キープしてきた場合に対して強いですね。勿論、相手が先に《思考囲い》から唱えない事を祈る事になりますが、1ターン目に唱えられなければ後は相手をフルボッコにできるでしょう。
2×《否認》、2×《反論》
《反論》の方が殆どの場合効果的でしょう、《霊異種》を打ち消せて青単から唱えられる呪文は全て対処可能です、ただ予想外のナヤコントロールやオロスコントロールに対して効果的なカードが欲しかったのです。このスロットは貴方のメタゲームに合わせて数を変動させる事が最適です。
1×《思考囲い》
ほぼ対同型用です。多くの人がメインに2枚取っていますが、僕は1枚しか採用していませんので追加のハンデスが欲しかったのです。同型戦ではとても効果的に機能します、もし同型戦を見据えているのであれば増量したくなるかもしれません。
1×《真髄の針》
何にでも対処できる丸い回答が欲しいので入れました。《地下世界の人脈》(エンチャントされている土地の方を宣言します)《エレボスの鞭》、《変わり谷》、《プレインズウォーカー》、《エレボス》(偶に)、《霊異種》(同じく)。入れる相手は黒単、エスパー同型、緑白デッキです。緑白は複数のプレインズウォーカーを入れている場合が殆どですから。
1×《ヴィズコーパの血男爵》
メインデッキに入れている理由と同じです。
3×《万神殿の兵士》
多くの場合は赤単や《ロクソドンの強打者》、《復活の声》、《羊毛鬣のライオン》を要するミッドレンジに対して入れます。赤単に対して《ラクドスの哄笑者》や《炎樹族の使者》を無効化できますが、序盤に相討ちするのをためらわないでください、時間を稼ぐ為にサイドインしているわけですから。
エスパーにとってどのデッキ相手でも目指すものが決まっています---長期戦になるまで生き残って勝つ盤面を作り上げる事です。一番優先度が高く、気を付けなければならない対象は長期戦において負ける可能性のあるカードです。《地下世界の人脈》、《海の神、タッサ》、等がその代表格です。序盤の猛攻を耐えてこの手のカードを対処できれば、もうその試合は安泰でしょう。一般的に、自分は赤単を除いて保守的に立ち回る方が好みです。赤単相手でなければライフの量はそれ程重要ではな、くむしろリソースとして活用するべきです。盤面がそんなに押されていなければ、《ラス》で流さないようにしましょう。他にクリーチャーが出てくるまで待った方が良いのです。相手がプレイしてくれば《ラス》に追加で1枚捲き込めるわけですし、何もしてこなければその分追加の猶予を得られるので《ラス》を撃ちつつ相手の後続にも対処できる盤面まで待てるわけです。相手に1体しか脅威が無い場合、即《破滅の刃》を使わないようにしましょう---相手はもしかして《至高の評決》や《拘留の宝球》を嫌って立ち回っているだけかもしれません。殺るなら相手のターン終了時に、こうする事で盤面に脅威が何も無い状態で自分のターンをスタートできます、これはいつでも素晴らしい事です、自分が《思考を築く者、ジェイス》をコントロールしている時は特にそうです。兎も角、そうですね、複雑で全てを語れる訳ではありませんが---『唱えられるから唱える』という判断をしてはいけないという事を学ぶべきです。
エスパー同型戦は、一方で、微に入り細に入り語る事があります。何故なら他のマッチアップと比べて異質だからです。僕の見解では、2種類のゲームが存在します---その1.《ジェイス》ゲーム(序盤)とその2.《霊異種》ゲーム(終盤)です。《ジェイス》ゲームは一方がジェイスをコントロールしていてもう一方がコントロールしていない場合におきます。このプレインズウォーカーをコントロールしているプレイヤーが雪だるま式にゲームを有利に進めていくことになり、より多くの土地を引き当て、そして更なる《ジェイス》を追加し、脅威までもたらします。勿論これは頻繁に起こる事ではありません、《ジェイス》に対処する手段がデッキに沢山入っているわけですから。でも実際起こる試合もあります、複数のハンデスを搭載したサイドボード後の試合だと特に散見されるでしょう。
もう一方は《霊異種》ゲーム。このマッチアップでもっとも重要なカードを認識しなければいけません。数ある中でも一番重要なのが、《霊異種》です---その他全てのカードがこれ1枚でに簡単に負ける事ができます。例え貴方が『《ジェイス》ゲーム』に負けたとしても、『《霊異種》ゲーム』に勝てれば試合で逆転できる可能性があります。《ジェイス》ゲームが勝ちに繋がるのは雪だるま式に得たアドバンテージを自らの《霊異種》に繋げるか、相手の《霊異種》を通さない事にかけているからです。
《霊異種》が通った後、次に鍵となるのは相手に相互作用するカード達:即ち《解消》と《思考囲い》です。次点で《スフィンクスの啓示》ですね、何故ならインスタントタイミングでカードが引けて、《ジェイス》、そして土地をもたらしてくれるからです。他のカードは正直余分なものになります。
多くの人は《霊異種》がとても大切だと理解していますが、行動が伴っていない場合が殆どです。貴方の(そして対戦相手の)ゴールは《霊異種》を解決できるかどうかであるという事を認識しなければなりません、あなたの行動全てがそこを目指しているのです。もし相手の《ジェイス》で《霊異種》が捲れたら、ほぼどんな時においても正解なのが《霊異種》とその他に分ける行動です。貴方が《ジェイス》で《霊異種》を捲ったら、《霊異種》の方を取るのが殆どの場合正解です。もし貴方の土地が4枚で詰まった状態で土地2枚ではなく《霊異種》を取るという行動が直観に反していても、長期戦を見据えて取らなければなりません。貴方の《霊異種》がデッキの底に眠っているという情報で相手にとって楽な戦略が立てられるでしょう、タップアウトで動いても怖くない事を意味しているわけですから。《霊異種》の脅威は《霊異種》を引いているそれだけで十分価値のあるものなのです。
もう1点難しいのはどのタイミングで《スフィンクスの啓示》と相対するのかという事です。打消し呪文を《霊異種》にとっておきたいでしょうが、もし《啓示》をX=5で撃たれた場合、相手が《思考囲い》か打消し呪文にたどり着いてしまう可能性が高くなるのです、そうなると貴方にとって不利になります。一般原則として、序盤に《啓示》を通す事にびびり過ぎている人が多い気がします。例えば、対戦相手がX=3で唱えたとしましょう、僕はほぼ絶対と言っていい程打ち消しません。ついでに言うと相手の《打消し》呪文を引き出すにX=7で唱える必要性もありません---対戦相手にとって打ち消すにはX=4で十分です。多くの場合、貴方は何かを打ち消す為に3マナ立たせておくでしょうが、Xの値が小さければこちらも対抗する必要はないのです。
他にも手際を要するカードが《思考囲い》です、上手く活用するにはタイミングを見計らわなければなりません。もし貴方が《ジェイス》ゲームを仕掛けるつもりであれば序盤に使うべきでしょう。相手の唯一の対抗手段をブチ抜ければプレインズウォーカーが無事着地できるようになるでしょう。もし貴方の手札に《ジェイス》が無く、しかし相手の《ジェイス》に対抗する手段を持っていた場合《思考囲い》は最序盤に唱える必要がありません---自分のでっかい呪文を通す時まで取っておきましょう。《思考囲い》は対抗すべきカードです、勿論自分も相手のもですが---可能であれば打ち消すべきで、打ち消されそうになったら、更に打ち消し返してやりましょう。相手の手札を覗けるのは大きなアドバンテージになります。もしこの打消し合戦に負けてしまうと判断したら、タップアウトで動かれても負けないように振る舞うべきです。例えば、唱えるタイミングとして相手の土地が4~5枚出ている時です、そうすれば相手はアンタップ後にフルタップで《太陽の勇者、エルズペス》や《霊異種》で出してこちらを脅かすことは無くなるでしょう。
僕はサイドボーディングを相手のプレイングや振る舞いで変えていますが、原則として、《真髄の針》、《打消し呪文》、《夜帷の死霊》、《思考囲い》、そして《群れネズミ》を入れます。抜くカードは《アゾリウスの魔除け》、《破滅の刃》、そして何枚かの組み合わせで《至高の評決》と《拘留の宝球》です。サイドボード後の《霊異種》はそこまで重要ではありません。より多くの打消し呪文とハンデスが存在しますし、勝ちに繋がる重要なパーマネントが他にも存在しているからです。なのでサイドボードで追加の2枚目を取る必要は無いと思っています。勿論あり得る話だとは思っています---入れておいて悪く働くことがありませんから。僕は《記憶の熟達者、ジェイス》のファンではありません、何故なら対抗手段が溢れているからです---《解消》、《反論》、《否認》、《拘留の宝球》そして《英雄の破滅》はコレだけで勝てる状態にまで持っていけないと踏んでいるので入れる価値が無いと思っているんです。
貴方からすれば僕の構築は同型で強そうに見えないかもしれません---《思考囲い》を1枚しか取っていませんし(一般的に2枚取ってる事が多いみたいですし)そして《霊異種》が1枚だけですから(標準装備が1枚だと思いますよ。2枚が標準になるのであれば、《思考を築く者、ジェイス》の分割の話は忘れてください)。もし貴方が同型戦において勝率を上げたいと思っているのであれば、《霊異種》もしくは《思考囲い》のいずれかを2枚にするべきでしょう。ただこの構築だと他のデッキに対しては上手く機能しなくなるでしょうね。
以上で今回のコラムは終了となります;今回の記事があなたの手助けになった、もしくは楽しんで頂けた事を願っています!ではまた来週お会いしましょう!
PV
http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-why-esper/
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa(PV)
06/11/2013
こんにちは!
ご存じの方も又そうでない方も、僕は先週のGPサンティアゴ(チリ)でエスパーデッキを使って、トップ64位という成績を収めました。僕はエスパーが今のフォーマットで最高のデッキだと確信しましたし、またこれからも使っていこうと思ってます。そう判断したので、今回はトーナメントのレポートのコラムより、デッキについて掘り下げて書く事にしました---僕のカード選択と同型戦の立ち回りの注意点についてです、これは実際かなり複雑で直感的に理解し辛いかもしれません。これはレポートではないと言いましたが、GPサンティアゴが素晴らしかった事は語っておかなければならないでしょう---トーナメントエリアは快適でしたし不合理な遅延もありませんでした。前回のGPサンティアゴ(もしくはGPリオ)より確実にステップアップしていました、これからも中南米のGPで続いて行ってくれる傾向である事を願っています。
話を戻しましょう。では、何故エスパーなのか?
もし貴方が僕の2週間前のコラム(http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-standard-after-louisville/)を読んでいるのであれば、赤単がフォーマットの良い位置に付けていると僕が述べた事を覚えているでしょう(因みに今でもそう思っています)。またこうも述べていたのが、「もし今すぐトーナメントに参加しなければならなくなったら、エスパーを選ぶでしょう」とね。エスパーは自分にとって回しやすいデッキだと感じました---僕にはエスパーの知識と経験がありますし自分のプレイスタイルがアグレッシブなデッキよりコントロールデッキの方が馴染んでいると思ったからです。今現在において、こうも考えるようになりました、エスパーは孤立する程強力なデッキになるという事です。僕はエスパーにとって逆風であった去年一年間ずっと使い続けてきました、それに比べれば(異論はあると思いますけど)間違いなく今一番良いデッキであるエスパーを使わない理由が無いですよね。
エスパーの利点は全てのデッキに対して良い試合が出来る事です。絶望的なマッチアップが存在しません---ペアリングで当たったデッキに対して「マジかー何でこのデッキと当たるかな~、これ以外だったら他のどのデッキと当たってもいいのに~。」という感じのね。またエスパーでは試合自体が不利だと感じる事も無いと思っています---全てのマッチアップは最低でも五分五分でしょう。一方で、有利なマッチアップでは、もっと勝率が上がります。トーナメント中確実に何人かは貴方と当たりたくないプレイヤーが存在するでしょう。これは例としてですが、実際サンティアゴで、僕は青白信心デッキを使うプレイヤーと戦う事になりました。彼は勝つのが絶望的なマッチアップだと愚痴を述べていましたよ。こういう事象はエスパーで起きません。
(2週間前の)同じコラムで僕が青黒にも挑戦したいと述べていたと思います。実際青黒を使いデイリーイベントに出て対戦動画(http://www.channelfireball.com/videos/channel-pv-standard-ub-control/)まで残しました。しばらくこのデッキに取り組んだ後(最新版では《夜帷の死霊》をメインに仕込んでます、何においても青黒の価値はこいつを使う事にあります)、エスパーの下位互換であると判断するようになりました。エスパーが良いデッキ足りえるのは、数あるコントロールデッキの中で最もコントロールの王道を行ってる事です。これはエスパー以外のコントロールを使われる場合の疑似ミラーマッチで実際大きなアドバンテージが得られます。対戦相手の除去が死に札になる一方で、貴方が使うのは有効になるからです。このマッチアップでは対戦相手のクリーチャーは平凡な生物に成り下がります、何故ならこちらに大量の除去が入っているからです。しかし相手としてはクリーチャーで殴るしか勝ち手段が無いにも関わらずこちらがメインに取っている《スフィンクスの啓示》で有利になります、それに反して彼らがアグレッシブなデッキに対して割いているスロットの如何なるカードもこちらには上手く機能しません。青黒を使っている場合、自分がコントロールデッキにも関わらずコントロールされる側に立つことになります;《夜帷の死霊》や《波使い》のようなクリーチャーをプレイせざるおえず、これらは除去の的となるからです。以上の観点から、青黒がエスパーより十分なアドバンテージを持っていると考える正当性を理由づけ出来なくなりました。
以下のリストが僕が実際使ったものです。↓
WUB Esper-control
Paulo Vitor Damo da Rosaさて、何枚かのカードに付いて言及していきましょう。
GP Santiago TOP64
5×《島》
4×《平地》
4×《神無き祭殿》
4×《神聖なる泉》
4×《湿った墓》
3×《欺瞞の神殿》
3×《静寂の神殿》
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27 土地/Lands
1×《霊異種》
2×《ヴィズコーパの血男爵》
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3 クリーチャー/Creatures
1×《太陽の勇者、エルズペス》
4×《思考を築く者、ジェイス》
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5 プレンズウォーカー/Planeswalker
1×《思考囲い》
2×《破滅の刃》
2×《肉貪り》
3×《アゾリウスの魔除け》
4×《拘留の宝球》
3×《解消》
2×《英雄の破滅》
4×《スフィンクスの啓示》
4×《至高の評決》
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25 その他の呪文/Other spells
1×《思考囲い》
1×《真髄の針》
3×《万神殿の兵士》
2×《反論》
2×《否認》
2×《群れネズミ》
3×《夜帷の死霊》
1×《ヴィズコーパの血男爵》
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15 サイドボード/Sideboard
0×《予言》
え~と、単純明快な理由として、《予言》が糞だからです。このカードは超絶ガッカリ性能なんです---3マナもかかるのにどんな状況でも盤面に影響がありません、早いデッキ相手だと特にそうです。序盤で唱える事は叶わないですし、後半であれば他にもっとよいカードが存在します。序盤に土地を引く必要性があるという意見があるのは承知していますが、存在意義は本当にただそれだけです。だけど占術土地が《予言》と同じかそれ以上の役割を果たしてくれると思っています。だから結果的に0枚の運用となりました。
6×《占術土地》
占術土地はエスパーでとても上手く機能してくれます。歴史的に見てもこの手のデッキは2つの大きな問題点がありました:1.早いデッキ相手に序盤もたついて対応できない事(即ち毎ターン土地を置けなかったり、遅すぎたり、《評決》の為の白白が用意できなかったり、等々)と、2.遅いデッキ相手で勝ちを落とすケースで不要なカードを大量に固め引く事です。占術土地はその両方の問題をタップインを代償に《予言》と同等の働きをしてくれます。特にエスパーでは上手く働きますがその理由は、エスパーに入っているカード達がそのゲームがどのタイミングにあるかによって強さが大きく変動するからです。遅いゲームであれば《スフィンクスの啓示》は10点かもしれませんが、土地もしくは《破滅の刃》は0点かもしれません。他のデッキだとこうはなりません変動してもせいぜい4~6点を行き来する程度でしょう。
ではそんなに良いなら何故6枚しか運用していないのか?まあ、その理由は自分の動きをあまりもっさりさせたくなかったからです。過去の中南米のGPの傾向としてアグロとミッドレンジデッキがとても多く、自分が死なない為に3ターン目に単体除去を、そして4ターン目に《至高の評決》を必ず打ちたかったのです。また一定枚数の《燃え立つ大地》が存在するとも考えていました。この点については僕が間違っていたと思います。テストプレイでは、土地がタップインで動けなくて困るという事象は殆どおきませんでした。なのでもっと増量して良かったと思います。実際負けた試合は色マナトラブルとカードの質が要因でタップインが遅すぎた事ではありませんでした。トーナメントが終わった今ではより多くの占術土地が欲しいと感じています。今なら8枚全部搭載するでしょう。
占術土地を運用するに当たって注意点は、必ずしも1ターン目に置く必要が無いという事です。勿論1ターン目に置いてもそこまで悪い働きはしませんよ。ただ困った状況になった場合に占術土地を置くようにしましょう。アドバンテージを得る手段は後半でタップリあるわけですから。自分がもし後手の場合、ほぼ確実に1ターン目に置きます。対戦相手の置いた最初の土地だけで十分過ぎる情報を得られるからです。GPの間、私が後手1ターン目に占術土地を置かなかった試合はたった1回で、相手が《凱旋の神殿》からスタートした時だけでした。対戦相手のデッキがナヤなのかコントロールなのか判断がつかず、必要なカードが分からなかったからです。自分が先手の場合は追加の土地が必要になるか今すぐタップインしなければいけない場合のみです(それは即ち手札にアンタップインできる土地が1枚しか無い事を指します)。
2×《破滅の刃》、2×《肉貪り》
多くの人達が《究極の価格》の方が優れていると言うのを聞きますが、僕は一つの大きな理由でこのカードが嫌いです:《究極の価格》では《変わり谷》が殺せない!(無色は単色ではないんですよね)。《変わり谷》を採用している多くのデッキに対して、あの土地を殺すのにインスタントタイミングの除去が必要になります。何故ならラスゴで流したり《拘留の宝球》で除外したりする事ができないからです。そういった状況で《究極の価格》は具合がよろしくありません。確かに《破滅の刃》で殺せない幾つかのクリーチャーに対処できます(主な対象は《群れネズミ》、《アスフォデルの灰色商人》、《冒涜の悪魔》等です)だけどこれらのクリーチャーは単体除去が本当に必要な相手ではありません---デッキに入っている他のカード達で対処する事が可能だからです、しかも十分にね。それにもし万が一これらのクリーチャーが1~2ターン生き残ってしまったとしても試合終了というわけではありません。もし自分が毎ゲーム黒単と当たると知っていれば、《破滅の刃》は使いません(それでも《究極の価格》より機能する場合があります、何故なら黒単も《変わり谷》を採用しているから)。それでも《破滅の刃》はより万能なカードです、《ボロスの反攻者》、《凍結燃焼の奇魔》、そして《審判官の使い魔》(笑わないで下さい!候補に挙がるんです!)、《炎樹族の使者》
、そしてメタ外の《自由なる者ルーリク・サー》なんかを殺せるメリットは《究極の価格》を採用しているのが馬鹿らしく感じる程です。
《肉貪り》は2種類のカードに対して採用しています---《夜帷の死霊》と《ヴィズコーパの血男爵》です。他にも2ターン目の《群れネズミ》や《森の女人像》も殺ろうと思えば殺れます、又かなりニッチなシチュエーションではありますが自分のクリーチャーを食べてライフを得るという手段も持ち合わせています。メインデッキで相手の《ヴィズコーパの血男爵》はそこまでやっかいなクリーチャーではありません、特に打つ対象がないはずなので1枚に対して《至高の評決》を撃つのも躊躇いませんが、同型相手のサイドボード後に《至高の評決》を大量に残したくはないのです。メインから《肉貪り》を取る事でそれを残して対処する手段を持ち合わせる事になります。勿論(自分のように)サイドボードから《夜帷の死霊》入れてくるプレイヤーにも対処可能です。
4×《拘留の宝球》、2×《英雄の破滅》
僕は《英雄の破滅》が好きです、ただ4枚の《拘留の宝球》が必須パーツである以上3マナ域の単体除去はこの枚数が限界です。《拘留の宝球》は《変わり谷》を殺せず《突然の衰微》や、《漸増爆弾》、その他諸々によって破壊されます。それでも《地下世界の人脈》、《タッサの二叉槍》、《エレボスの鞭》、そして全ての《神》に対処できるのは十分な価値があると思っています。『同じ名前を持つ全てのカードを殺す』効果は同型戦においてやっかいな事になるかもしれません、それでも相対的に見てもプラスの能力です。相手の《思考を築く者、ジェイス》を倒したい時や、こちらの《思考を築く者、ジェイス》を守る為にトークンや同名の軽量クリーチャーを排除する事ができるからです。自分のデッキの中で《拘留の宝球》が間違いなく『最高』の単体除去です、無駄遣いしないように気を付けましょう---《拘留の宝球》でしか対処できないカードが存在します、だから最終手段として運用してください。
0×《悪夢の織り手、アショク》
実際今のメタゲームで《悪夢の織り手、アショク》はかなり好みです;どのデッキに対しても初手に居てうれしいですしミッドレンジ相手は正に悪夢そのものです。実は同型戦ではそこまで強くありません、《アショク》が倒れるとそれまでの効果が無駄になってしまうからです。依然それでも良い二の矢である事は変わりませんから序盤の脅威としてプレッシャーをかけてどこかで相手に動く事を強要できます、それに山札を削る能力で《霊異種》がめくれて勝ちをもぎ取る事もあるでしょう。《悪夢の織り手、アショク》に問題点もあります、後手では弱いですし後半引いてきた時に空気になりがちです、それでも多くのデッキに対して効果的に働くでしょう。
さて、《悪夢の織り手、アショク》が良いと判断しているのに何故僕が入れていないのか?それは、他の仲間達全員がこいつを弱いと言ったからです。僕の仲間が誰一人としてプレイせず且つ弱いと言ってるカードを、意見を聞かず使用するのはあまりにも尊大だと思います---勿論見聞の広い人達と沢山議論を交わした結果ですよ。時には自分が間違っていて他の人が正しいと認める事は大切です。僕の直感的に、このカードは良いと思っています。他の意見が出てくるまでこのデッキに入れて改良を施そうと思っています、ただGPまでにそれをする時間が無く『安全策』としてプレイしない事を選択したわけです。このカードをプレイするべきかどうか推奨はできませんけど、多分上手く働く可能性があると思うし、もし貴方が入れて使うのであれば全力でサポートします。
2×《ヴィズコーパの血男爵》
このカードは必須パーツというわけではないと思います、ただ対戦相手に黒単が大量に居る場合は強いです。他のデッキにも時たまびっくりするぐらい強いシチュエーションが存在します(青黒、緑白、その他諸々)、そして弱いケースが珍しいです、なのでデッキに入れる事にしました。プレイヤー達は環境に適応しはじめていてより多くの《肉貪り》と《遠隔/不在》を取るようになってきました、それでも依然として使うに値するカードだと思っています。もし使いたくない場合は代わりに追加の6マナ域を加えましょう、そうする事で速やかに相手を殺す事が出来ます。
4×《スフィンクスの啓示》、1×《霊異種》、1×《太陽の勇者、エルズペス》
僕はこのスロットのカスタマイズが容易だと思っています;ただ合計で7枚以上はプレイしたくはないです、2枚の《血男爵》を入れてる場合は特にですね。《啓示》を1枚抜いて2枚目の《霊異種》か《太陽の勇者、エルズペス》に充てるのはありです。《啓示》はもっとも『全部入り』なカードです---多くのマッチアップに有効で悪い場合がほとんどありません(たまに1枚サイドアウトしたりしますが)。《エルズペス》はミッドレンジデッキ相手により効果的です、ただ今の環境は半分のデッキが《英雄の破滅》を使ってくるので強さが半減しています。《霊異種》は同型戦においてもっとも強力なカードの一つです、貴方が追加して2枚にするのもありだと思いますが、それでも《スフィンクスの啓示》の方が強力です。
サイドボード
3×《夜帷の死霊》
《死霊》は実に良く機能しました。サイド後に多くの人達がこちらに対して一定量の除去を減らしてきます(自分が《ラス》を減らすのと同様にね)。なのでサイド後にはグッと生存率が上がりますし、一度生き残ったら最後目覚ましい活躍をしてくれます。又このカードは相手の《死霊》や《チャンドラのフェニックス》に対してブロッカーとしても機能します。緑や白単以外のほぼ全てのデッキに対してサイドインします。4枚目を入れるのも吝かではないですね。
2×《群れネズミ》
このカードは対黒単に用意しました、また同型にも強くどんなマッチアップでも時間が無く素早く相手を倒したい場合に入れる事が出来ます。私はGPで《ネズミ》1枚で黒単に勝った試合がありました、ただ他に対してどれだけ有効なのか確証が無いためサイドボードに取り続けるか疑問です。特に相手が複数枚の《強迫》キープしてきた場合に対して強いですね。勿論、相手が先に《思考囲い》から唱えない事を祈る事になりますが、1ターン目に唱えられなければ後は相手をフルボッコにできるでしょう。
2×《否認》、2×《反論》
《反論》の方が殆どの場合効果的でしょう、《霊異種》を打ち消せて青単から唱えられる呪文は全て対処可能です、ただ予想外のナヤコントロールやオロスコントロールに対して効果的なカードが欲しかったのです。このスロットは貴方のメタゲームに合わせて数を変動させる事が最適です。
1×《思考囲い》
ほぼ対同型用です。多くの人がメインに2枚取っていますが、僕は1枚しか採用していませんので追加のハンデスが欲しかったのです。同型戦ではとても効果的に機能します、もし同型戦を見据えているのであれば増量したくなるかもしれません。
1×《真髄の針》
何にでも対処できる丸い回答が欲しいので入れました。《地下世界の人脈》(エンチャントされている土地の方を宣言します)《エレボスの鞭》、《変わり谷》、《プレインズウォーカー》、《エレボス》(偶に)、《霊異種》(同じく)。入れる相手は黒単、エスパー同型、緑白デッキです。緑白は複数のプレインズウォーカーを入れている場合が殆どですから。
1×《ヴィズコーパの血男爵》
メインデッキに入れている理由と同じです。
3×《万神殿の兵士》
多くの場合は赤単や《ロクソドンの強打者》、《復活の声》、《羊毛鬣のライオン》を要するミッドレンジに対して入れます。赤単に対して《ラクドスの哄笑者》や《炎樹族の使者》を無効化できますが、序盤に相討ちするのをためらわないでください、時間を稼ぐ為にサイドインしているわけですから。
エスパーにとってどのデッキ相手でも目指すものが決まっています---長期戦になるまで生き残って勝つ盤面を作り上げる事です。一番優先度が高く、気を付けなければならない対象は長期戦において負ける可能性のあるカードです。《地下世界の人脈》、《海の神、タッサ》、等がその代表格です。序盤の猛攻を耐えてこの手のカードを対処できれば、もうその試合は安泰でしょう。一般的に、自分は赤単を除いて保守的に立ち回る方が好みです。赤単相手でなければライフの量はそれ程重要ではな、くむしろリソースとして活用するべきです。盤面がそんなに押されていなければ、《ラス》で流さないようにしましょう。他にクリーチャーが出てくるまで待った方が良いのです。相手がプレイしてくれば《ラス》に追加で1枚捲き込めるわけですし、何もしてこなければその分追加の猶予を得られるので《ラス》を撃ちつつ相手の後続にも対処できる盤面まで待てるわけです。相手に1体しか脅威が無い場合、即《破滅の刃》を使わないようにしましょう---相手はもしかして《至高の評決》や《拘留の宝球》を嫌って立ち回っているだけかもしれません。殺るなら相手のターン終了時に、こうする事で盤面に脅威が何も無い状態で自分のターンをスタートできます、これはいつでも素晴らしい事です、自分が《思考を築く者、ジェイス》をコントロールしている時は特にそうです。兎も角、そうですね、複雑で全てを語れる訳ではありませんが---『唱えられるから唱える』という判断をしてはいけないという事を学ぶべきです。
エスパー同型戦は、一方で、微に入り細に入り語る事があります。何故なら他のマッチアップと比べて異質だからです。僕の見解では、2種類のゲームが存在します---その1.《ジェイス》ゲーム(序盤)とその2.《霊異種》ゲーム(終盤)です。《ジェイス》ゲームは一方がジェイスをコントロールしていてもう一方がコントロールしていない場合におきます。このプレインズウォーカーをコントロールしているプレイヤーが雪だるま式にゲームを有利に進めていくことになり、より多くの土地を引き当て、そして更なる《ジェイス》を追加し、脅威までもたらします。勿論これは頻繁に起こる事ではありません、《ジェイス》に対処する手段がデッキに沢山入っているわけですから。でも実際起こる試合もあります、複数のハンデスを搭載したサイドボード後の試合だと特に散見されるでしょう。
もう一方は《霊異種》ゲーム。このマッチアップでもっとも重要なカードを認識しなければいけません。数ある中でも一番重要なのが、《霊異種》です---その他全てのカードがこれ1枚でに簡単に負ける事ができます。例え貴方が『《ジェイス》ゲーム』に負けたとしても、『《霊異種》ゲーム』に勝てれば試合で逆転できる可能性があります。《ジェイス》ゲームが勝ちに繋がるのは雪だるま式に得たアドバンテージを自らの《霊異種》に繋げるか、相手の《霊異種》を通さない事にかけているからです。
《霊異種》が通った後、次に鍵となるのは相手に相互作用するカード達:即ち《解消》と《思考囲い》です。次点で《スフィンクスの啓示》ですね、何故ならインスタントタイミングでカードが引けて、《ジェイス》、そして土地をもたらしてくれるからです。他のカードは正直余分なものになります。
多くの人は《霊異種》がとても大切だと理解していますが、行動が伴っていない場合が殆どです。貴方の(そして対戦相手の)ゴールは《霊異種》を解決できるかどうかであるという事を認識しなければなりません、あなたの行動全てがそこを目指しているのです。もし相手の《ジェイス》で《霊異種》が捲れたら、ほぼどんな時においても正解なのが《霊異種》とその他に分ける行動です。貴方が《ジェイス》で《霊異種》を捲ったら、《霊異種》の方を取るのが殆どの場合正解です。もし貴方の土地が4枚で詰まった状態で土地2枚ではなく《霊異種》を取るという行動が直観に反していても、長期戦を見据えて取らなければなりません。貴方の《霊異種》がデッキの底に眠っているという情報で相手にとって楽な戦略が立てられるでしょう、タップアウトで動いても怖くない事を意味しているわけですから。《霊異種》の脅威は《霊異種》を引いているそれだけで十分価値のあるものなのです。
もう1点難しいのはどのタイミングで《スフィンクスの啓示》と相対するのかという事です。打消し呪文を《霊異種》にとっておきたいでしょうが、もし《啓示》をX=5で撃たれた場合、相手が《思考囲い》か打消し呪文にたどり着いてしまう可能性が高くなるのです、そうなると貴方にとって不利になります。一般原則として、序盤に《啓示》を通す事にびびり過ぎている人が多い気がします。例えば、対戦相手がX=3で唱えたとしましょう、僕はほぼ絶対と言っていい程打ち消しません。ついでに言うと相手の《打消し》呪文を引き出すにX=7で唱える必要性もありません---対戦相手にとって打ち消すにはX=4で十分です。多くの場合、貴方は何かを打ち消す為に3マナ立たせておくでしょうが、Xの値が小さければこちらも対抗する必要はないのです。
他にも手際を要するカードが《思考囲い》です、上手く活用するにはタイミングを見計らわなければなりません。もし貴方が《ジェイス》ゲームを仕掛けるつもりであれば序盤に使うべきでしょう。相手の唯一の対抗手段をブチ抜ければプレインズウォーカーが無事着地できるようになるでしょう。もし貴方の手札に《ジェイス》が無く、しかし相手の《ジェイス》に対抗する手段を持っていた場合《思考囲い》は最序盤に唱える必要がありません---自分のでっかい呪文を通す時まで取っておきましょう。《思考囲い》は対抗すべきカードです、勿論自分も相手のもですが---可能であれば打ち消すべきで、打ち消されそうになったら、更に打ち消し返してやりましょう。相手の手札を覗けるのは大きなアドバンテージになります。もしこの打消し合戦に負けてしまうと判断したら、タップアウトで動かれても負けないように振る舞うべきです。例えば、唱えるタイミングとして相手の土地が4~5枚出ている時です、そうすれば相手はアンタップ後にフルタップで《太陽の勇者、エルズペス》や《霊異種》で出してこちらを脅かすことは無くなるでしょう。
僕はサイドボーディングを相手のプレイングや振る舞いで変えていますが、原則として、《真髄の針》、《打消し呪文》、《夜帷の死霊》、《思考囲い》、そして《群れネズミ》を入れます。抜くカードは《アゾリウスの魔除け》、《破滅の刃》、そして何枚かの組み合わせで《至高の評決》と《拘留の宝球》です。サイドボード後の《霊異種》はそこまで重要ではありません。より多くの打消し呪文とハンデスが存在しますし、勝ちに繋がる重要なパーマネントが他にも存在しているからです。なのでサイドボードで追加の2枚目を取る必要は無いと思っています。勿論あり得る話だとは思っています---入れておいて悪く働くことがありませんから。僕は《記憶の熟達者、ジェイス》のファンではありません、何故なら対抗手段が溢れているからです---《解消》、《反論》、《否認》、《拘留の宝球》そして《英雄の破滅》はコレだけで勝てる状態にまで持っていけないと踏んでいるので入れる価値が無いと思っているんです。
貴方からすれば僕の構築は同型で強そうに見えないかもしれません---《思考囲い》を1枚しか取っていませんし(一般的に2枚取ってる事が多いみたいですし)そして《霊異種》が1枚だけですから(標準装備が1枚だと思いますよ。2枚が標準になるのであれば、《思考を築く者、ジェイス》の分割の話は忘れてください)。もし貴方が同型戦において勝率を上げたいと思っているのであれば、《霊異種》もしくは《思考囲い》のいずれかを2枚にするべきでしょう。ただこの構築だと他のデッキに対しては上手く機能しなくなるでしょうね。
以上で今回のコラムは終了となります;今回の記事があなたの手助けになった、もしくは楽しんで頂けた事を願っています!ではまた来週お会いしましょう!
PV
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